あの日から12年「釜石の奇跡」に学ぶ
今日で東日本大震災から12年
いまだに3万人を超える方が避難生活を余儀なくされています。
4つのプレートの上にある日本において地震はどこにいても起こり得ることを忘れてはいけません。
首都直下型地震の発生確率が30年のうちに70%と言われますが
これは30年後に来る確率ではなく明日起きてもおかしくないということです。
2013年にはスイスの保険会社スイス・リーによると「自然災害リスクの高い都市ランキング」で
東京と横浜が一位になったそうです。
今年は関東大震災から100年の節目にもあたります。
自然豊かで恵まれた日本の恩恵を受ける私達は
災害リスクを正しく恐れ、正しく備えることが大切です。
皆さまは「釜石の奇跡」をご存知でしょうか。
東日本大震災の際、海からわずか500Mしか離れていない釜石市の小中学校の学生たちが
大津波が迫る恐怖の中、避難場所に指定していた高台に避難を終えた後も
津波の状況を冷静に判断し、過信して留まらずに高台から高台へ、もっと高い所へと避難を続けたことで
570名の生徒全員の命が助かった実例です。
実際に最初と次に避難した場所は津波に飲まれてしまったそうです。その間たった30分の出来事でした。
なぜ海から近い学校の小中学生達が全員助かったのか。
釜石市は1896年の明治三陸地震大津波、1933年昭和三陸地震大津波、1960年チリ地震津波と過去3度大津波に襲われた背景がありました。
災害を受け入れ、正しく恐れ、正しく備えた結果だと思います。
内閣府の防災情報ページにこの釜石市の中学生の皆さんを特集しています。
いかにして生き延びたかぜひ御覧ください。
以下、内閣府リンク
内閣府防災情報「東日本大震災から学ぶ~いかに生き延びたか~」
災害時はまずは自身が助かることが重要です。
周りが避難してないから大丈夫ではありません、その結果大きな被害に繋がることがあります。
これを同調性バイアスや正常性バイアスといいます。
防災訓練や避難場所の確認、安否の確認方法、備蓄などの備えにも言えます。
もし、釜石市の学生達がどうせ起こらないからと真剣に避難訓練を行っていなかったら
自発的に行動ができるように日頃から防災活動をしていなかったら
正しい判断、正しい行動が出来ず、もしかしたら助かっていなかったかもしれません。
発災時は道路や電車など交通網が途絶えた際に支援が来ないことが考えられます。
災害時の自助、共助、公助とは
自分の身は自分で守ることを前提に、地域住人と協力しあい、行政と連携すること
ご自身が助かることは誰かを助けてあげられることに繋がります。
そして防災はご家族・ご友人と話し合いみんなで備えることがより生き延びることに繋がります。
恵まれつつも災害大国、日本で暮らす心得として
生き延びるために正しく恐れ、正しく備えましょう。
最後に以下の防災リストをご参考ください。
1. 自宅周辺や勤め先、学校周辺の「避難場所」への避難経路と危険箇所の確認、「避難所」の確認(ハザードマップ活用)
※避難場所は地震や洪水が起きた時に逃げる場所で主に公園や高台です。避難所は安全が確認された後、避難生活する所で学校等です。
2. 「安否確認」方法の練習(LINE、災害時伝言ダイヤル#171、独自の方法等)
3. 「備蓄」2週間分(衣類・常備薬・水・食料・ガスコンロ・ガスボンベ・簡易トイレ・ゴミ袋・サランラップ・除菌シート等)
※汚物は黒いゴミ袋に入れ更に透明もしくは半透明のゴミ袋を重ねるとゴミ収集で捨てられます。
4. 「防災グッズ」(リュックサック・「ハザードマップ」「東京防災」「地図」等の災害時に役立つ冊子・モバイルバッテリー・軍手・ライト・ラジオ・電池・ロープ・防寒シート・歯ブラシ・ヘルメット・カッターナイフ・ガムタープ・絆創膏・消毒液・車用ガラスハンマー等)
5. 「家具転倒防止」逃げ道の確保、身の安全の為になります。ドア近くに倒れたらドアをふさぐような家具を置かないこと(自治体により助成金制度有り)
6. 「通電火災予防」大地震後の火災原因の約5割が通電火災です。「感震ブレーカー」に変更しましょう(自治体により助成金制度有り)
7. 「窓ガラス飛散防止」フィルム貼り、地震で割れたガラスで怪我をしない為(自治体により助成金制度有り)
8. 住まいの耐震診断・耐震改修、昭和56年以前の木造住宅は大地震時に倒壊のリスクが高い為(自治体により助成金制度有り)
9. 住まいの建て替えは「地震・水害に備える防災住宅TAKAYUKA」をおすすめします(自治体により建て替え助成金制度有り)