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市民防災まちづくり塾さんの勉強会

昨年末に開催したTAKAYUKA構造見学会でご縁をいただいた方からのお誘いで

先月、市民防災まちづくり塾さん主催の【映像で見る都市計画勉強会】に

参加してきました!

テーマは『災害が東京を作った、市区改正条例へのあゆみ』

 

 

講師は河川防災のスペシャリストで工学博士の土屋信行さん

ご経歴は利根川河川流域を水害から守るための八ッ場ダム建設や

3.11の大震災で大変な被害に見舞われた宮城県女川町の復興に携われ

著書に『首都水没』・『水害列島』・『災害列島の作法』を出版され

私達の身近なところでは秋葉原・汐留の再開発事業

つくばエクスプレス六町の区画整理事業

日暮里・舎人ライナーなど様々な取り組みに携わられている先生

 

 

講演は昨今増え続ける台風・豪雨による水害にどう向き合い取り組むか

 

 

これまでの歴史の中で「洪水」は自然現象として起こきてきたこと

そこに人が住み被害に合うことで洪水を「水害」と呼ぶようになった

 

 

その為「河川の流域治水」と言って上流はダムの建設・洪水時の放流調整

中流では遊水地(田畑沿いの堤防を低くしあえて氾濫させ人が住む地域を守る)

下流の堤防整備・強化と河川の流域一帯で水害に対応してきたこと

 

 

昔から頻繁に浸水する地域に住む方たちは石垣や盛土で敷地を高くし母屋を構え

更に高いところに蔵を造り、食料を備蓄し洪水が母屋まで上がった際は蔵を

避難場所として使い浸水に対処してきた

なかなか水が引かない地域では各家で移動手段として「田船」を備えていたり

床上浸水するとある家では柱に穴が空いていて浸水時にその穴に桁を渡して

畳や地板、襖を挙げて水に浸からないよう工夫がされていたこと

 

農家では洪水に山のミネラルが豊富に含まれ作物が良く育つことから恵みの水「花泥」と

呼んでこぞって田畑に引き入れてきたことなど

 

 

そこに住むことへのたくさんの知恵という「作法」があったことを教えていただきました

 

 

地震は数年、数十年、数百年の間に起きているけど水害は毎年起こっていて

その水害が年々各地で増え続け、雨量は気象庁の想定を遥かに超え増しているということです

 

 

ハザードマップで警鐘される都市型水害に備えた建物の在り方

1階をピロティーで造り浸水深さ以上の2階から居住空間を設け浸水に対応する施設の紹介

 

 

実際に水害で大変な被害に遭われた滋賀県では浸水地域における建物の条例をつくり

浸水の深さより2階部分を高くした避難階を設けなければ建築を許可せず

それにかかる割増費用の補助など自治体の命に替えられない高い意志と

防災への取り組みが知れてとても励みになりました

 

 

土屋先生はさらに踏み込んだ水害リスクのある地域での

建物の在り方と住環境との整合性を確保するための建築規制の改正案も示されました

 

 

建物ってたくさんの法律、規制がある中で土屋先生は

それらはすべてその地域、住む人の命が助かる為の『作法』と教えていただきました。

 

そしてなんと、土屋先生からオバタ建設を紹介していただき

会社のご挨拶と取り組んでいるTAKAYUKAについて説明させていただく時間を設けてくださいました!

ありがとうございます!

 

代表の挨拶と

災害といえば地震に対する建物の耐震性に目を向けられてきましたが

令和元年の東日本台風を境に私達は水害にも目を向けTAKAYUKAをつくり

地震・水害に備える防災住宅の取り組みを説明しました。

 

最後に

防災は国や自治体と個が一丸となって取り組み備えることの重要性

そして様々な課題があることを土屋先生に教えていただきました!

今回、私共をお誘いいただき暖かく迎えてくださった上にお時間まで設けてくださり改めまして御礼を申し上げます。

『市民防災まちづくり塾』さんは

防災に関連した活動をされる方々がたくさんおられることにとても感銘を受けました!

今後も防災への取り組みに関して積極的に学び、災害に強い住宅をつくっていこう!!と精進していく次第です。